極上の海苔でおにぎりを味わう 寺町商店街で出会った究極の日本のファストフード

極上の海苔でおにぎりを味わう 寺町商店街で出会った究極の日本のファストフード

冨岡 ちづこ

22.06.04

冨岡 ちづこ

パンよりも腹持ちがよく、テーブルがないところでも食べられる「おにぎり」は、「おむすび」と呼び名が変わることはあれど、日本全国、老若男女がなれ親しむ国民食のようなものです。

学校の遠足には具材をリクエストして作ってもらったり、部活の練習や何かの試験日などは、空き時間に手早くエネルギー補給をするためにラップに包んだおにぎりを持たせてもらいました。また、大勢が集まるときには大量のおにぎりを女性陣でせっせとこしらえたりと、私たちの日常とは切り離せない日本の食文化のひとつです。

海外からの旅行者が増えた際にはコンビニエンスストアが話題になり、ずらりと陳列されたおにぎりも注目されました。東京オリンピックでは、海外記者がコンビニおにぎりの海苔の巻き方がわからずSNSで助けを求めたことも記憶に新しいですよね。

今回は、パリパリの高級海苔が誰でも手軽に味わえるおにぎり屋さんをご紹介します。

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寺町通商店街に4月にオープンした「のり結び」です。スーパーでは必ずと言っていいほど見かける、海苔メーカーの大森屋が「おいしい海苔を味わう喜び、選ぶ楽しさを知っていただきたい」という想いから立ち上げたお店です。
じつは私、自分でおにぎりを作るときは海苔を使わないので、なんだかワクワクします。京都では「おにぎり」が主流ですが、お店では「おむすび」という呼称を使われているので、ここからはおむすびに統一して紹介します。

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店内に入ると、長いカウンターにずらっと並ぶまだ裸の状態のおむすび。オリジナリティにあふれた様々な具材が大きく、食欲をそそります。
パン屋さんのようにトレイとトングを使って、好きなおむすびを選んだらレジへ進みます。そして、有明海産の焼き海苔、瀬戸内海産の焼き海苔、有明海産味付け海苔の3種類から選びます。
具材に合わせたおすすめの海苔がありますので迷ったらお店の人に訊ねてみてくださいね。

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テイクアウトして鴨川沿いで食べるのもよし、イートインするならお店の2階に、おひとりさまもOKのカウンターが4席、小上がりにちゃぶ台が2卓あります。お水はセルフでいただけます。

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今回は焼さば+味付け海苔と、ツナマヨネーズ+瀬戸内海産焼き海苔を選びました。

また、以前こちらのサイトでもご紹介した、同じ寺町商店街内の「GOENCHA」の玄米茶をおむすびのお供にしました。セルフでお湯を淹れるティーバッグですが、お茶のおいしさはお墨付きです。おむすび&あったかい日本茶は最高にほっこりするマリアージュ。ほうじ茶も選べますよ。

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海苔の巻き方のマニュアルを確認しながら、フィルムを開け、おむすびを中心より上に置きます。手前の海苔を折りかえしてパリパリ感を味わいながらいただきます。

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しっかり脂がのった柔らかい焼さばに大葉がポイントになっていて、それを包むほどよい塩梅の味付け海苔は、はじめて出逢うおいしさです。
お米は丹波産コシヒカリだそうで、こだわり抜いた素材の組み合わせにごちそう感があふれます。
小ぶりなので3つは食べられそうです。

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そしてコンビニおむすびでも大人気のツナマヨは、とうもろこしごはんという凝りよう。そこに磯の香りをほのかに感じる、しっかりした質感で食べごたえある瀬戸内海産海苔の存在感。ふだん口にする機会のすくない高級な海苔を気軽に味わえるのが嬉しいです。
海苔はやっぱり日本食には欠かせないなぁとあらためて認識し、「ないがしろにしてごめんなさい」と謝りたくなりました。
海苔は食物繊維が豊富で、カルシウムや鉄分はもちろん、意外にもビタミンCやタンパク質も多く含まれます。そのうえ、低カロリーとなるとダイエット中のおやつにも最適ですよね。

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店内では、おみやげにもなる大森屋の海苔や、京都発のテキスタイルブランド「sou-sou」のきんちゃく袋が販売されています。
また、お惣菜は錦市場の近く、おばんざいランチや朝食が人気の「京菜味のむら」から仕入れており地元密着が感じられます。
もともと先々代の社長が、京都の商店を自転車で回っていたという所縁もあって、初出店にこの場所を選んだということです。

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竹の子山椒煮やあさり菜の花といった季節限定のお味も楽しみですし、とくに気になったのが、のり弁! 定番のフライや卵焼きなどおかずも充実していますが、何よりこちらでは海苔が主役級。真ののり弁として大注目の一品です。

のり結び 京都寺町店

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