ここ が京都のど真ん中 六角堂は平安京の昔から恋も幸せも呼びこむ小さなパワースポット

ここ が京都のど真ん中 六角堂は平安京の昔から恋も幸せも呼びこむ小さなパワースポット

冨岡 ちづこ

21.12.17

冨岡 ちづこ

京都の中心地で暮らしていると、コンビニよりも神社仏閣のほうが多い町並みを違和感なく受け入れていることを忘れがちです。
今回は町なかに点在する個性的な神社仏閣のなかから、烏丸のビジネス街で風韻を感じさせる町のお寺さん、六角堂をご紹介します。

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正式名称は頂法寺(ちょうほうじ)。
市街を東西に走る六角通に面する山門からのぞくと、お堂に吊り下がる赤い大きな提灯がいかにも町堂という雰囲気を醸し、ふらっと入りたくなる親近感がありますが、じつは587年に聖徳太子によって創建された由緒ある寺院なのです。

聖徳太子といえば、これまで紙幣の肖像にたびたび登場してきたことから昭和世代の日本人は大好きな歴史上の人物。それだけで金運アップを勝手に期待してしまいそうです。今年は聖徳太子が亡くなって1400年ということで、大遠忌法要がおこなわれています。

いろんな魅力がぎゅっとコンパクトに詰まった六角堂。境内に入ると目に飛び込んでくるのが、地面を擦るように葉がゆれる柳の木です。

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平安時代、嵯峨天皇が夢のお告げにより、この柳の下に絶世の美女を見つけてお妃に迎えたことから「縁結びの柳」とされています。出逢いを求める参拝者が願いをこめて引いたおみくじを結びつける姿も映えるスポットです。かわいい鳩の形をしたおみくじも人気ですよ。

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柳の木のとなりには、京都の中心をあらわす「へそ石」があります。
平安京が造営されるとき、このへそ石を中心として東西南北の道ができたのですが、建設する際、六角堂の位置が道筋にあたったため勅使が「できれば南北どちらかへお動きください」と祈ると、お堂は自ら北へすこし移動し、その跡に残った礎石がこのように呼ばれるようになったといわれています。
明治時代初期に門前にあったものが境内に移されています。

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また、境内にはたくさんのお地蔵さんがいらっしゃいます。
子どもを守る「わらべ地蔵」や、北を向いて御所を守る「北向地蔵」、ひとつだけ願いを叶えてくれる「一言願い地蔵」、そして岩山には十六羅漢。

いずれも優しい表情をたたえているのが、六角堂になごやかな空気が流れている所以ではないでしょうか。

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さて、本堂が六角形であることから六角堂と呼ばれているのですが、その形を上から確認することができます。

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お寺の西側にある「WEST18」ビルの1番左手のエレベーターに乗ると、スケルトンのかご内からほんの数秒のあいだ六角堂の全貌を望め、六角形の屋根を見ることができます。

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そのWEST18ビルは六角堂からガラスのドアで行き来できるようになっており、1階にはスターバックスコーヒー烏丸六角店があります。
そして、このビルは3階までが吹き抜けで東西がガラス張りにされており、WEST18ビルが面する大きな通りの烏丸通から六角堂が透けて見えるようになっているのです。

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境内の小さな茶店でお抹茶をいただくこともできますが、コーヒーを欲するときは、六角堂を中庭のように眺めながら贅沢な時間を過ごせる京都ならではのスタバも選択肢に入れてくださいね。

また、お寺の門前にある「蕪村庵」のおかきは私のイチオシです。万人ウケする手みやげとして超定番、おかき専門店の小倉山荘の系列なので、お味はお墨付きです。

こんな風に六角堂は街なかにあるので気負わず立ち寄れて、地元の人が日常にお参りするローカルなお寺です。烏丸界隈のホテルに滞在されるなら、ぜひ朝のお散歩コースに入れてみてくださいね。

頂法寺六角堂

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