色とりどりのもみじを独り占め 鳥取・智頭町  諏訪神社

色とりどりのもみじを独り占め 鳥取・智頭町  諏訪神社

茶谷 匡晃

21.11.23

茶谷 匡晃

京都駅から電車で揺られることのんびりと約2時間半、
鳥取県の東部に位置する智頭町は、町の90%以上が森に囲まれた自然豊かな場所です。

この場所の歴史はとても古く、平安時代には因幡国と伯耆国という名前で行政区がおかれすでに交通の要衝になっていた、という記録が残っています。また江戸時代には参勤交代の宿場町として大変栄えたそうです。人口約6,500人の町は林業、木工業、酒造業、そして観光業が主な産業です。春から夏にかけては深い緑が映え、秋は紅葉で黄色や赤に染まり、そして冬は深い雪に包まれる町を歩いてみましょう。

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色とりどりの紅葉を独り占め

秋に訪れるなら、まずは諏訪神社へ圧巻の紅葉を見に行きましょう。
JRの智頭駅から徒歩15分ほどです。
途中、町を流れる千代川にかかる橋を渡り山の方を目指していきます。その昔、智頭宿と呼ばれた宿場町として栄えた町は、当時の面影が残る建物がたくさん並んでいます。

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諏訪神社は町の北東にあり道からゆるやかに登ったところにあり、
神社の急な階段を上がると、鳥居の向こうには赤やオレンジの鮮やかな紅葉が一面に広がります。
創建は鎌倉時代の弘安元年(1278年)で、信州の諏訪大社の分霊を奉るため建てられたそうです。牛臥山という山の麓にあり、静かな時間が流れます。
諏訪大社の御柱祭に倣った、柱祭りというお祭りが6年ごとの4月に行われます。お祭りは鳥取県の指定無形民俗文化財に指定されています。
この神社の秋の紅葉は、まさに息を飲むような美しさです。ぜひ訪れてみたい場所です。

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江戸時代から300年以上続く商家、石谷家

諏訪神社で紅葉を楽しんだあとは、国の重要文化財に指定されている「石谷家住宅」を訪れてみましょう。石谷家は元々江戸時代の大庄屋(村の役人の最上位)で、代々、地域の発展やまとめ役を担ってきました。明治時代前後からは、地主経営や宿場経営を営むようになり、地場産業を支え、学校建設なども行い、地域の活性化に尽力をしてきた歴史があります。

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石谷家住宅は約20もの建物からなり、大門、主屋、土間や応接室など、40以上の部屋があります。
中でも江戸座敷に面した池泉庭園は見ごたえ十分、その庭園の北側には枯山水庭園もあります。座敷から眺める庭園と借景を利用した景観を見ながら、長い智頭町の歴史に想いを馳せます。


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鳥取最古の蔵元、諏訪酒造で最高の一本を

石谷家住宅を後にして、通りを北西に歩くと大きな杉玉が吊られた建物があります。
諏訪酒造という日本酒醸造所です。諏訪酒造は1859年から続く鳥取県最古の蔵元で、「諏訪泉」、「鵬」、「満点星」などの銘柄が有名で、じっくり寝かした熟成酒が大変おいしい酒蔵です。蔵の中には試飲ができる場所もあり、いろいろ味わいながらお気に入りの一本を見つけることが出来ます。

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駅前には智頭町観光協会があるので、周辺マップを手に入れて智頭町の魅力を存分に満喫しましょう。観光協会ではレンタサイクルの貸し出しや荷物の一時預かりなども利用が可能です。

岡山や広島から足を伸ばしてみるのも良し、
鳥取や松江に行く前に立ち寄る行程もおすすめです。
自然豊かな智頭町でゆっくり流れる時間を感じてみましょう。

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