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「京都の中心地から何時間もかかるほど遠くへ行く時間はないけれど、街中の喧騒から離れてゆったりとした時間を過ごしたい。」、「定番の観光スポットはだいたい行き尽くしたから、隠れた名所を訪れたい。」　そんな方におすすめなのが、京都の西山エリアにある大原野です。緑に囲まれた山裾に広がるこの地域は、市街の喧騒から離れ、静かな時間を過ごすのには最高の穴場です。

善峯寺で約8千株の鮮やかなあじさいを楽しむ

自然豊かな大原野には、由緒ある神社仏閣が点在します。今回はその中でも、色とりどりのあじさいが咲き誇る「善峯寺」をご紹介します。

JR向日町駅または阪急東向日駅からバスで約30分。駅から離れるにつれて、車窓からは田畑や竹林が見え、西山を上っていきます。山の中腹にある目的地でバスを降りると、川のせせらぎや鳥の声が聴こえます。

参拝者を迎えてくれるのが、この立派な山門（楼門）です。

善峯寺の境内では春夏秋冬、一年を通して花々が咲き誇っています。本堂の観音堂をはじめとする諸堂を巡りつつ、四季折々の花が楽しめます。

国の天然記念物に指定されている「遊龍の松」も圧巻です。樹齢は600年以上で全長は37メートルあるそうですが、その姿はまさに生きている龍のようです。

善峯寺において、春の桜、秋の紅葉と並んで見事なのが、「白山・桜あじさい苑」のあじさいです。例年、セイヨウアジサイやガクアジサイなど約8千株が6月中旬から7月初旬にかけて見頃となります。

あじさい苑は、お椀のような窪地になっています。起伏に富んだ 苑 内を 回ったり、上から見下ろしたり、いろいろな角度から楽しむことができます。

豊かな自然の中、心静かに平安を祈る

あじさい苑には 懸造 のお堂があり、そこに幸福地蔵がいらっしゃいます。お地蔵様の前に「自分以外の幸せを願いましょう」と書かれています。 自分以外の誰か、さらには、この世界に住むまだ出会ったこともない誰かに思いをはせて、心静かに平安を祈る時間を持つのもいいかもしれません ね 。ここから眼下に広がるあじさいの彩り も ぜひ 味わってください。あじさいが咲く梅雨の時期は雨の日が多いですが、しっとりと雨に濡れたあじさいが霧の中で咲く姿はとても幻想的です。 いつもはお出かけを躊躇する雨の日も 、 あじさいを見るにはうってつけです。また、晴れた日 には境内から 京都市 街や比叡山など が 一望できます 。境内はおおよそ 3 万坪と 、とても広く 傾斜も ありますので、歩きやすい靴 と服装がおすすめです。 梅雨空の 下 、 緑 の中で 生き生きと 咲く あじさい を楽しみ 、心が洗われるひと とき を過ごし てみませんか 。

善峯寺
京都市西京区大原野小塩町1372

◆JR向日町駅下車、阪急バス66番(善峯寺行き）30分、終点「善峯寺」下車、徒歩8分
◆阪急東向日駅下車（阪急京都線）、阪急バス66番(善峯寺行き）30分、終点「善峯寺」下車、徒歩8分。