夏の山里に咲く幻の花  京都久多の北山友禅菊

夏の山里に咲く幻の花  京都久多の北山友禅菊

茶谷 匡晃

21.07.26

茶谷 匡晃

京都市内から北へ車を走らせること約1時間半。
京都、滋賀、そして福井県の県境に久多という場所があります。5つの集落からなる地区で、今でも茅葺屋根の民家が残る山間のとても静かな地域です。夏は涼しいですが冬の寒さは厳しく毎年大雪が降ります。京都に都がおかれた遠い昔から檜や杉といった木材の生産地として開けてきました。松上げと呼ばれる伝統的な火祭りが8月に行われるのが有名です。

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夏の山里を彩る北山友禅菊

そんな久多地区で毎年7月下旬から8月上旬のほんの数週間だけ薄紫の花を咲かせる北山友禅菊、という花をご存じでしょうか? 今から20数年前に何かこの地域ならではの花を作ってはどうか、という事から地元の方が植え始めたのがきっかけです。当時地域に自生をしていた野生の菊から強そうで栽培をしやすそうなものを選んで改良を重ねて作られたのが北山友禅菊です。
夏の少しの間にこの久多地区でしか見ることが出来ない北山友禅菊。緑の山々、茅葺の民家、川のせせらぎ、青い空、蜩がなく音、ノスタルジックな風景の中、薄紫の花が一面に咲き乱れる姿を見ると暑さも忘れて心が洗われます。

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