季節感を存分に味わうお料理 祇園祭の時期に訪れたいお店2軒

季節感を存分に味わうお料理 祇園祭の時期に訪れたいお店2軒

長谷川 則子

21.08.04

長谷川 則子

京都の料亭では四季折々の旬のお料理が頂けます。お料理には盛り付け、香り、食感など五感で四季を感じられるような演出があります。そして料理人の熟練の技は私たちを日本食の世界に引き込み、楽しませ、そして時には驚かせてくれます。今回は、京都の夏の風物詩、日本三大祭りの1つ、祇園祭の時期になると特に訪れたくなるお店を2軒ご紹介したいと思います。

季節の料理と器の調和を楽しむ、懐石料理店「和ごころ泉」

日本食の大きな特徴の一つとして、料理と器の調和があります。お互いが魅力を引き立て合い完成した一品を味わうと同時に、見た目も楽しむ事ができます。和ごころ泉は、旬の食材を使い季節感を大切に、そしてそれらに合う器でお料理を提供されています。和食の贅沢さを存分に味わえて幸せになれるお店です。

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祇園祭の期間は、鉾の絵柄のお椀や器でお食事が楽しめます。何種類もある鉾の器の中から、今回は、長刀鉾と菊水鉾の器でお料理を出して頂けました。

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蓋を開けてみると、なんと食材の新鮮さが際立つ演出が!暑さを忘れるような涼しい氷が輝き、その上にお刺身が美しく盛り付けられていました。巧みな包丁使いで、柔らかいイカの甘味が口の中に広がりました。

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目の前にある器を楽しみ、器の中を想像し、器の蓋を開ける瞬間に胸が弾み、食を心底楽しめます。料理長のお話によると、和食器の基本ルールを守りながら、お客様に喜んでもらえるものを選んでおられるそうです。日本各地の食材を吟味し、素材を生かした料理を探求し、一つ一つ丁寧に手間をかけて調理されていて、まさに和食の心髄が感じられるお店です。和ごごろ泉は6年連続、ミシュラン2つ星を獲得されています。
祇園祭以外にも正月の干支、ひな祭り、端午の節句などその季節それぞれの器が楽しめます。一度行くとリピーターになる魅力のあるお店で、「干支を一周してみようかなぁ」っと、これから12年先まで楽しみができました。特別な器でお料理を頂ける期間は、予約の際に確認してくださいね。個室がおススメです。
和ごころ泉

二段重を開けると彩り鮮やかな料理の数々 祇園祭のくじ改めに参加している気分になれるランチ ブライトンホテル京懐石「螢」

次にご紹介するのは、京都御所近くにあるブライトンホテルの京懐石「螢」です。ここでは祇園祭の儀式に参加している気分が1年を通して味わえます。祇園祭では、各山鉾が事前にくじで決まった順番どおりに巡行しているか確かめるくじ改めという儀があります。手を使うことなく扇子などを使い、実に見事な所作で、くじの入った箱のひもを開ける儀式です。

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ブライトンホテルの京懐石「螢」では、このくじ改めにちなんだ「献招点心」というメニューがあります。「献招点心」は、祇園祭関係者の手ほどきを受けて、本番のくじ改めと同じ結び方で二段のお弁当箱が結ばれています。手を使わずにお箸でマジックのように重箱を開けるワクワク感を体験することが出来ます。

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「献上」にかけて、お客様を招く「献招」。そして二段重のお弁当に、いろいろなものを少しずつ入れて楽しんでもらおうということで「点心」と名付けられたそうです。その名の通り、どれも美味しそうで、何を食べようかと考えていると自然と笑みがこぼれます。
このメニューの由来について、螢の支配人にお話をお伺いしました。これは、かの有名な「料理の鉄人」というお料理番組で鉄人に勝利した初代「螢」の料理長の原田料理長が考案されたとのこと。京都ブライトンホテル創業以来、33年間唯一変わらずに受け継がれてきたメニューだそうです。

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おまけに...食後のひそかな楽しみがあります。それは、吹き抜けの解放感があるホテルロビーのラウンジ「クー・オ・ミディ」で、旬のフルーツがふんだんに乗った季節限定のスワンのパフェを頂くことです。今回は桃のパフェでした!

京都ブライトンホテル 京懐石 螢

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